よもぎ色の秘密基地・別館

人生ポケモン野郎が、語感力無いくせに長文を書きたい時だけ現れる隠れ家 其の2

「宇宙よりも遠い場所」感想① …一気観は勿体無い! 面白さの真髄に迫る"場所"

・未視聴者向けはコチラも参照↓

dameblog.blog.so-net.ne.jp

 

先日 再放送 全13話を見終え、ようやく皆様と同じ土俵に立ちました。

前回は「初見勢にお勧めしたい理由」と「私がハマった経緯」を簡潔にまとめましたが、今回の記事は「この作品が何故一部の人を魅了するのか?」を別視点で掘り下げる、超自己満足の総括です。

 

スカスカな頭を使って一生懸命 纏めたつもりですが、

この作品に真剣に”触れて、考えてみた"、

記事なので注意して下さい!

 

普通の「1アニメとしての総括」だと先駆者様も沢山いるので、

こういう考え方もアリなんじゃないかなぁ

と思って読んで頂ければ幸いです

f:id:kusamoti:20180628022141j:plain

-------------------------------------------

▼意外と無かった?

「青春モノ」×「冒険モノ」の掛け合わせ!

何件か感想ブログやコメントを回りましたが、この作品を偏に「王道青春アニメ」と表現しているサイト様をよく見かけます。「高校生が夢に向かって挑む物語」なんだから、至極当然、頷ける表現ですよね。

 

でも…何か表現が足りなくないですか!?

青春面が目立ちがちですけど、この物語は本来1クールアニメでは描き難い「冒険モノ」でもあると!

 

「青春モノ」の題材として多く扱われるスポーツや趣味等、身近なものを通して成長する「ありきたりなもの」ではなく、

「三次元に近い二次元の女子高生」が

「前代未聞の場所」へ「旅に出る」!

 

この意外に少ないと思われる掛け合わせが、

誰もが感じるであろうワクワク感…最近見かけなくなった「未知へ踏み出す冒険モノ」だからこそ成せる面白さの秘訣なのではないかと感じました

 

分かりやすく例えるなら…初見のゲームで魅力ある新しい街に踏み出した時の「なんだココは!?何が待ってる?何か新しい展開が起こりそう!早く観て回りたい!!」って感覚に近いのかな。…違うか(ォィ

 

f:id:kusamoti:20180628024650j:plain

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

▼「皆で一つの夢を成し遂げる」

…が目標ではない?

  他の作品と”終着”の相違点

 

他の王道青春モノと違うのは

”主人公4人(と大人組)は別々の志を持って南極に挑んだ”点ですかね。

「一つの目標に向かって皆で努力・成長し、一回り大きくなりました。そこに至るまでの経緯が素晴らしいです!」って感じの作品や感想は”よりもい”に限らず、他の作品でもよくありますよね。

 

…でもよくよく考えてみると、ですよ?

南極に理由を持って挑んだのは報瀬(大人達)だけで、キマリ・日向・結月は南極に執着があった訳ではない。

ある意味、南極に辿り着いた時点で全員の目標は達成されています。

普通の作品なら南極に到着した8話を最終回として描いても、なんら違和感はないですよね。

でもこの作品では「着いただけでは、まだ何も変わらない」という現実を叩きつけてきます

 

特に分かりやすいのは日向ですかね。

元々は「何にも縛られたくないから」南極へ来ただけであり、彼女は元・友達から「逃げたり忘れたくて」南極に来た訳ではないんです!←ココ重要!

f:id:kusamoti:20180628162911j:plain

11話のAパート、

恐らく多くの人が報瀬の心配をよそに

"日向が誤魔化してる"風に見えると思います。

しかし"日向がメールを見る件までは"、

素で振舞っている事にお気づきでしょうか?

 

日向はあの一件を"南極に来た事で解決する"だなんて元より考えてはなかったのです!

 

…とキャラ別に語ると更に長くなるので、

この辺りはパート③でまた少し触れますね

 

若干 話は逸れましたが、つまり…

“○○の頂点を目指すぞ!”

“強敵を皆で倒そう!!”

“イベントに向けて頑張るぞ!!!”

そんなよくある「一丸になって一つの目標に向かう、仲間達の物語」ではなく、

丁寧に「一人一人の問題に皆で向き合う、自分と仲間達の物語」なのです!多分!!

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーー

 ▼「”元・子供” 大人達の闘い!」 

   …かっこいい大人は私達の主人公!

自分がよく挙げる面白さの定義其の四!(?)

「若者を導いてくれる大人がいる」事!!

 

青春モノって無理に大人をねじ込む必要性はなく、大体はモブ同然として描かれている場合が多い気がしませんか?

まあ主役が若者なんだから至極当然なんですが。

 

冒険の対義語が"母"である様に、"青春"の対義語は"大人"ですからね(ワンピかよ…)

 

しかしよりもいには本来なら描かなくてもさほど問題ないであろう、大人達の葛藤が細かく描かれています

 

中盤以降は大人達の苦悩も垣間見えるのが、この作品の特徴。

かなえさん曰く「大人は正直に言ってはいけない瞬間がある」…と最後の一言でその苦悩の日々を纏めていましたが、垣間見える大人達のストーリーもまた想像の余地があり、この物語の壮大さを広げてくれているのだと思います

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

…故に!(?) 私は安易にこの作品を神作だの、王道青春モノという括りで締める事、深く考えず一回観ただけで安易な感想を綴る事は"勿体無い"事だと考えます!!

 

何回見ても新しい発見があり、新しい疑問が浮かぶ。

更に観る人の視点・考え方の違いで、気付かない面白さがドンドン湧き出てくる…

そんなスルメ要素がこの作品にはあるのです!

 

一点一点細かく語るとキリが無さそうだから省きますけども、

要は自分が「面白い作品」の根源にある理由の一つとしてよく挙げる、

「今までありそうで、でも無かった題材(の掛け合わせ)」を綺麗に描き切っている作品なんです、”よりもい”は!

 

 

・・・②に続くよ! 

~明確な答えが出ていない”あの問題”について~

kusamoti.hatenablog.com

 

books.rakuten.co.jp